コラム
2026/10/16

香川県で実家を兄弟相続|不動産評価でもめたら?不動産鑑定士資格を持つ弁護士が解説

「兄は実家の価値を3,000万円と言っているけれど、自分はもっと価値があると思う」
「実家を引き継ぐ兄弟姉妹から提示された金額に納得できない」
など、兄弟姉妹で実家を相続する際、不動産の評価額をめぐって遺産分割が進まなくなることがあります。

不動産には、預貯金のように誰が見ても同じ「残高」がありません。

固定資産税評価額や相続税評価額、不動産会社による査定、不動産鑑定士による鑑定評価など、目的や評価方法によって金額が異なる場合があります。

この記事では、不動産鑑定士の資格を持つ弁護士が「実家の相続を兄弟姉妹でどう分けるか」と悩んでいる方に向けて、不動産評価でもめた場合の考え方と、遺産分割を進めるために確認したいポイントを解説します。

兄弟で実家を相続するとき、なぜ不動産の評価額でもめる?

実家の相続で兄弟姉妹の意見が対立しやすい理由の一つが、不動産の「価値」に複数の考え方があることです。

たとえば、長男が実家を取得し、次男にその代わりとなる金銭を支払う「代償分割」を検討する場合、家をいくらと評価するかによって、支払う金額が変わります。

仮に相続人が兄弟2人(法定相続分は各2分の1)で、遺産が実家のみだとします。

長男が「実家は3,000万円」と考えれば、次男に支払う代償金は1,500万円です。

一方、次男が「4,000万円の価値がある」と考えれば、代償金は2,000万円になります。

評価額で1,000万円の開きがあると、実際に動く金額でも500万円の差が生じるわけです。

この差を埋めないままでは、話し合いが進まなくなることもあるでしょう。

「兄弟姉妹だから話し合えば何とかなる」と考えていても、お互いが異なる評価額を前提に話していると、感情的な対立につながりやすくなります。

まずは、なぜ評価額に差が生じているのかを整理することが大切です。

立地や土地の形状、建物の状態などによっても評価は変わるため、お互いがどのような根拠で金額を考えているのかを確認しましょう。

相続する不動産の評価方法は一つではない

相続における不動産評価では、目的に応じてさまざまな金額が登場します。

遺産分割の不動産評価額を考えるときの主な資料

評価額の種類 主な使われ方
固定資産税評価額 固定資産税の計算。役所の書類(課税明細書)に記載されている。
相続税評価額 相続税の計算。土地は路線価など、建物は固定資産税評価額を基準にすることが多い。
不動産会社の査定価格 売却を想定した目安。会社によって金額が異なることがある。
不動産鑑定士の鑑定評価 専門的な手法による評価。当事者間で評価が大きく割れたときの判断材料になる。

ここで注意したいのは、「固定資産税評価額がそのまま遺産分割の価格になる」とは限らないことです。

相続税を計算するための評価額と、兄弟姉妹間で遺産分割を行う際に検討する不動産の価値は、目的が異なります。

そのため、「役所の書類にこの金額が書いてあるから、この価格で決まり」と考えてしまうと、他の相続人が納得できず、家の相続でもめる原因になることがあります。

評価額に大きな隔たりがある場合には、不動産鑑定士による評価を一つの判断材料とする方法もあります。

実家の相続でもめたら、評価額だけでなく税金まで考える

兄弟姉妹間で不動産の評価額について意見が合わないと、「いくらなら公平なのか」という点だけに目が向きがちです。しかし、相続では遺産分割と税金を切り離して考えないことも重要です。

誰がどの財産を取得するかによって、その後の税務上の取り扱いに影響する場合があります。また、相続税では一定の要件を満たすことで利用できる特例もあるため、遺産分割の内容を決める段階から税務面も確認しておくことが大切です。

香川県にあるマリトラスト税務法律事務所の代表弁護士は、弁護士・税理士・不動産鑑定士の資格を有しています。

また、弁護士になる前は税務署職員として15年間、100件を超える相続税の調査にも携わってきました。

その経験を生かし、法律上の遺産分割だけでなく、相続税を見据えた遺産分割案や特例の活用、不動産の評価、税務調査の観点も踏まえた遺産分割協議書の作成まで、一つの窓口で検討できることが当事務所の特徴です。

兄弟で話がまとまらないときに、まず確認したいこと

兄弟姉妹間で話し合いがまとまらない場合は、すぐに相手の主張を否定するのではなく、まず「その評価額は何を根拠にしているのか」を確認してみましょう。

固定資産税の課税明細書、不動産会社の査定書、相続税申告に用いる資料など、手元にある資料を整理することも有効です。実家以外に土地や預貯金、株式などがある場合は、それらを含めて遺産全体を把握しておきましょう。

遺産全体で見ると、実家の評価額の差を他の財産の分け方で調整できることもあります。

それでも折り合いがつかない場合や、生前贈与の有無など他の論点も絡んでいる場合は、当事者だけで整理するのが難しくなります。話し合いがこじれる前に、問題点と必要な資料・手続きを専門家に確認しておくことも選択肢の一つです。

また、相続人が10名を超える場合や全国各地に相続人がいる場合、不動産・非公開株式・生前贈与など複数の問題が絡む場合、遺産分割調停が長期化している場合など、複雑な相続についても当事務所ではご相談をお受けしています。

まとめ|実家の相続・不動産評価は法務・税務を含めて検討を

兄弟姉妹で実家を相続する際、不動産の評価額に「唯一の数字」があるとは限りません。

家の価値について意見が食い違ったときは、それぞれがどの評価方法を根拠としているのかを確認し、遺産分割だけでなく相続税への影響も含めて検討することが大切です。

マリトラスト税務法律事務所は、香川県綾歌郡にあり、宇多津町・坂出市・丸亀市・高松市・善通寺市・多度津町・琴平町・まんのう町・観音寺市・三豊市をはじめ香川県全域、また岡山県・徳島県・愛媛県・高知県など近隣地域からのご相談にも対応しています。

代表弁護士が弁護士・税理士・不動産鑑定士の資格を生かし、法務・税務・不動産評価を一体的に検討します。

複雑な遺産分割や実家の相続、不動産評価でお悩みの方も、一人で抱え込まずご相談ください。

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